【挙式プランナーが回答!】「再婚のご祝儀」って皆どうしてるの?
再婚で結婚式を挙げたい。けれど、「2回目なのに、ご祝儀をもらってもいいのだろうか」と立ち止まってしまう方は少なくありません。
前回の結婚式に来てくれた友人に、また同じように招待状を送るのは気が引ける。ゲストに負担をかけるのでは、迷惑に思われるのではと不安になる気持ち、よくわかります。
この記事では、再婚でのご祝儀をどう扱うか、判断基準と具体的な伝え方を解説します!
- 再婚でもご祝儀を受け取っていいのか、その根拠
- 受け取る・辞退する・会費制にする、3つの選択肢の判断基準
- 辞退する場合の具体的な伝え方と招待状の文例
- 1度目に招待したゲストへの特別な配慮の方法
- ゲストの本音と、新郎新婦との認識のズレ
野々村 明美
総合旅行業務取扱管理者の資格を持つ経験豊富なウエディングコーディネーター。
お二人の理想の結婚式を形にするサポートを行っています。
職歴:旅行会社勤務時代に、多くのリゾートウエディングをコーディネート。
保有資格:総合旅行業務取扱管理者
【大前提】“再ご祝儀”をもらうのって失礼?

再婚で結婚式を挙げようと決めたとき、多くの方が最初にぶつかるのが「ご祝儀をどうするか」という問題です。
「もらっていいの?」「相場はどうなる?」「受け取りたくないときは、どう伝えればいい?」この3つの疑問に、まず簡潔にお答えします。
【結論】ご祝儀2回目は『マナー違反ではない』!
結論、再婚の結婚式でもご祝儀を受け取ることに何の問題もありません。
多くのカップルが実際に通常通りご祝儀を受け取っていますし、ゲスト側も「おめでとうの気持ちだから」と自然に用意してくれる場合がほとんどです。「再婚だから遠慮すべき」という決まりはありません。
『ご祝儀』とは…ゲスト側からの“お祝いの気持ち”
そもそもご祝儀は「金銭」ではありますが…、その本質はゲスト側からのお祝いの気持ちです。
おめでたいという気持ちを、言葉とあわせて形に残るもので贈るのがご祝儀。裏を返せば、『ご祝儀を断る=お祝いの気持ちを受け取らない』と映るケースもあります。
もちろんゲストへの配慮として、あえてご祝儀は受け取りません、と事前連絡するのは、ゲスト側の負担も考えた素晴らしい考えではありますが、あなた自身が“ご祝儀”を第一に考えすぎて、『挙式そのものを挙げる or 挙げない』まで考え込んでしまうようなことではない、というのが私たちの考えです。
金額相場は初婚と同じ…友人なら「3万円」が基本
再婚の場合でも、ご祝儀の金額相場は初婚と同じです。
友人や同僚であれば基本的に3万円が相場で、再婚だからといって特別に少なくしたりする必要はありません。招待された側も一般的には初婚と同様の金額を包むのがマナーです。
立場別の金額の目安を挙げるなら、以下のようになります。
- 友人・同僚:3万円(標準的な金額)
- 職場の上司:5万円程度まで(3〜5万円)
- 親族(兄弟姉妹や叔父叔母など):5〜10万円(関係の深さや地域慣習による)
再婚だからといって金額を大きく変える必要はなく、「立場ごとの相場」は初婚時と同様です。
【受け取りたくない場合】…招待状で伝えてOK!
ご祝儀を辞退したい場合は、招待状にその旨を明記して伝えて構いません。むしろ、事前に知らせておくことがマナーです。
招待状に「※なお、ご祝儀はご遠慮させていただきます」等の一文を添えておけば、ゲストも当日迷わずに済みます。当日に受付で断るのはゲストに失礼となる可能性があるため、招待状や事前連絡で丁重に伝えておくことが大切です。
【招待状への一筆の例】
- 「なお、ご祝儀その他のお心遣いは慎んでご辞退申し上げます。ご了承いただければ幸いです。」
- 「ご祝儀などのお心遣いはなさいませんようお願い申し上げます。」
いずれも「お気持ちだけありがたく頂戴します」というニュアンスを丁寧に伝える文章です!
ご祝儀を受け取らない『会費制』挙式も!
ご祝儀辞退の方法として、「会費制の結婚式(披露宴)」にする選択肢もあります。
会費制とは、ゲストにご祝儀の代わりに一定の会費を支払ってもらう形式です。相場は1万5千〜2万円程度が一般的で、通常のご祝儀(3万円)より金額負担も軽くなります。
会費制にするとゲストはあらかじめ金額が明示されているため準備がしやすく、カジュアルな1.5次会パーティーなどで採用されることが多い形式です。北海道など一部地域では主流のスタイルでもあります。
「会費〇〇円」と招待状に明記することでスマートにご祝儀辞退の意向を伝えられるため、再婚カップルにも人気の選択肢です!
再婚カップルの方に向けた『会費制挙式の成功コツ』については、こちらの記事に詳しくまとめましたので、ぜひあわせてご覧ください!
【なぜ会費制?】再婚の結婚式で“気遣いしない挙式”が流行りつつあるワケを解説!
再婚で会費制ウェディングを考えているけれど、「会費制って失礼じゃないかな?」と踏み出せずにいませんか?実は、再婚カップルの多くが同じ悩みを抱えています。 前回もご祝儀をもらったのに、また受け取るのは申し訳ない… 親族に反対されたらどうしよう… こうした不安から、会費制に興味はあるも
【受け取りたくない場合】失礼のない「ご祝儀辞退」の方法!

ご祝儀を辞退する場合、招待状への記載や口頭での伝え方が重要です。失礼にならず、角が立たない言い回しを紹介します。
ポイント①:招待状に「感謝と辞退の意思」を記載しよう!
招待状でご祝儀辞退を伝える際は、丁寧かつ明確な文章を入れることがポイントです。
【まずはこれでOK!基本的な文例】
- 「なお、ご祝儀ならびにその他のお心遣いは、まことに勝手ながらご辞退申し上げます」
- 「ご祝儀などのお気遣いはなさいませんようお願い申し上げます」
前者は「慎んで辞退します」、後者は「お気持ちだけ頂きたい」という意味合いです。どちらも辞退の意思をはっきり伝えつつ角が立たない表現になっています。
【より“日頃の感謝”を入れる例文】
「誠に勝手ながら、今回の結婚式では再婚ということもあり、ご祝儀は辞退させていただきたく存じます。皆さまのご列席とお祝いの言葉が、私たちにとって何よりの贈り物です。お気持ちだけありがたく頂戴いたします。」
このように、感謝の気持ちと招待の本旨を伝えることが大切です。
作成時の注意点
招待状本文の末尾や追伸として目立ちすぎない箇所に記載します。
ただし確実に目に留まるよう配置することも大切です。辞退理由を詳細に書かず「お気持ちだけで充分です」というニュアンスに留めることで、自然な印象になります。
口頭の場合…相手に合わせた伝え方を!
招待状を送る前に口頭で伝える場合は、できるだけ直接会うか電話で丁寧に伝えましょう。
【基本文例】
「今回、再婚ということもあって、ご祝儀は辞退させていただこうと思ってるんです。来てくれるだけで本当に嬉しいので、お気持ちだけで十分です!」
このように、カジュアルながら誠意を込めて伝えることが大切です。
前回も出席いただいた友人向け
- 前回お祝いを頂いているので、今回はお気持ちだけで十分です。なのでご祝儀はナシでお願いね!
- 2度目なのでご祝儀は大丈夫!その代わり、ぜひ出席してもらえると嬉しい!
- 今回ご祝儀はいただかない形式にしたいので!当日『おめでとう』の言葉をもらえると嬉しいな!
それでもいただいた場合…後日「お礼の品」を贈ろう!
辞退を伝えていたのに当日ご祝儀を受け取った場合は、後日お礼をする対応を取りましょう。
| お返しの時期 | 式後できるだけ早く(目安1ヶ月以内)お礼の品を贈るのがマナーです。 |
|---|---|
| お返しの相場 | 頂いた金額の1割程度が一つの目安です。たとえば3万円のご祝儀なら3千円前後の商品を贈ります。 |
| お返しの品物の例 |
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お礼の言葉
メッセージカードやお手紙を添えて「お気遣いいただきありがとうございました」と一言伝えるとより丁寧です。「本来ならお気持ちだけで十分でしたところを〜、」などと相手の厚意への感謝と辞退の意思があったことをそれとなく伝えましょう!
再婚でも自信を持って、おふたりらしい結婚式を!

再婚でのご祝儀、どう扱うかは悩ましい問題ですが、何より大切なのは「おふたりの気持ち」です。
- 再婚でもご祝儀を受け取って問題ない──ゲストの76%が2回目も参加したいと回答
- 金額相場は初婚と同じで、友人なら3万円が基本
- 受け取る・辞退する・会費制にする、それぞれの向き不向きと配慮点を理解する
- 辞退する場合は招待状に明記すれば角が立たない
- 前回招待したゲストには事前の個別連絡で心理的ハードルを下げる
ぎふ婚naviでは、岐阜特化の専門プランナーが、おふたりに合った式場や予算プランをご提案します。無料の相談カウンターで、ご祝儀の扱い方から式のスタイルまで、じっくりご相談いただけます。
再婚だからと遠慮せず、大切な人たちと新たな門出を祝いましょう。おふたりらしい結婚式が、きっと見つかるはずです!